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AND…THEN…BUT…ANYWAY|ディベートdeコミュニケーション研修

AND…THEN…BUT…ANYWAY

And…Then…But…Anyway よく、英語での説明のプレゼンテーションの時にでてきます。日本人には理解されるのですが、残念ながらグローバルコミュニケーションでは、ほとんど理解されない代表構文と言っていいでしょう。

日本語での説明ではこういう感じになります。

これがあり、それから(And)、このようになりました。

この”And”が次々とでてきます。時間の経過にそって発生したことを次々に説明していきます。

でも、英語の”And”は、「AかつB」の「かつ」にちかいのです。だんだん条件をせばめていく言葉づかいとして使われるのです。

ですから、これも、あれも、そしてそのうちこれも、の”And”はどんどん内容が増えていってしまうので、説明に時間をかけるわりには相手に伝わりにくくなってしまいます。

そこで(Then)、これこれの対策を取りました。

これは、いろいろなことがあったので、そこでこのように考えてみました…的に使われています。

これも時間の流れにそって入れられます。しかし、英語の”Then”は ”If not, then”(もしそうでなければ、)というふうに、前の条件を満たさない場合には、といったニュアンスで使われます。

しかし(But)、しかじかの問題が生じました。

これも、時間の経過のなかで考えると理解はできる入れ方です。それと、日本での説明で尊ばれる「起承転結」の考え方からすると、このあたりで前の説明をひっくり返すようなびっくりした論旨が飛び出して、相手の注意をさらに引き続ける話法と考えると、ここで”But”(しかし)がとびだしてくることは想定の範囲でしょう。

しかし、残念ながら、日本人以外の人からすると、前にさんざん説明したことを急にちゃぶ台返しをして、「そうではない(But)」とやられるわけですから「今までの説明は一体なんだったんだ?」ということで、理解されることがますます難しくなってしまいます。

とにかく(Anyway)、なんとかこのような結果を得ることができました。

もう、これは極めつけです。”Anyway”は日本人は「とにかく」というつもりで使うことがあるのですが、ここで”Anyway”では「前のことはとりあえず忘れていただいて」という意味が強くなってしまいます。

さんざん長々ひっぱておいてい、「前は忘れていただいて」では、「この人は一体の何のためにこんなに時間をかけていたんだろう?」という印象をもたれてしまいます。

日本の説明の特徴「絵巻物」

私たちの説明は、どうしても時間の経過を大事にするところがあります。日本の代表的な文学の「絵巻物」を見ていただければ、それが、時間の経過というものを物語の軸として延々と続いていく文学だということが理解できると思います。

日本の説明と一般化しましたが、私の個人的な特徴かもしれませんが、いずれにしても、時間を軸に起こったことを徒然に記述していきますので、10分、20分を大事にしているExecutiveにしてみると「何が結論なの?(What’s your point?)」ということになってしまいます。

通じるプレゼンテーションのために

結論をまず簡潔に、具体的に、断定する

たとえば、あなたがクライアントに自社の戦略商品をすすめるのであれば、まず結論をはじめに簡潔に述べて、あなたはどういうことを説明したいのかを相手にまず知ってもらいましょう。

たとえばこんな感じです。

御社に戦略商品のAを強くお勧めします。ご提供価格はXXX円です。

誰の言葉か主語を明確に

そして、誰がそれを言っているのかをはっきりと述べましょう。誰が言っているのかがわからないのでは、相手に顔無しで話しているのといっしょで、相手はいったい誰と話しているのかわかりません。

よく、「私たちは」という言葉をつかいがちですが、それは、誰の責任で話しているのかさっぱりわかりません。話すのであれば、自分の責任で相手と話すようにしましょう。そうすれば、相手も「あなた」に責任者としての信頼をおいてくれます。

例えばこう言いましょう。

わたしはこの提案で御社が成功することを強く確信しています。

結論にはその理由と、証拠を述べる

結論だけを言い放っただけでは、「青年の主張」です。

なぜ自分はこの結論にたどり着いたか、その理由と裏付けを説明して、自分の言っていることが正しいと言うことを証明することで、相手の信頼を勝ち取る必要があります。これは相手と議論をする際に非常に重要なところです。

ここで、きちんとわかりやすく理論的に錬られた説明ができるかどうかが、提案した結論について相手の理解と信頼を勝ち取り、同意いただけるかどうかの非常に重要な分かれ道になります。ここは何度も準備をしておきましょう。

例えばこんなかたちです。

なぜなら、商品Aは御社の長年の悩みであったYYYを解決します。
調査データも売上XXX円で、商品Aが目標を達成することを証明しています。

クロージングは力強く

最後はクロージングとプレゼンテーション全体のトーンです。

あなたが、お客様にご説明をするのです。あなたが、自信のない様子で説明をしては、相手はその説明の信憑性を疑ってしまいます。
是非、下記のように堂々と力づよく、自信をもって相手に説明をしましょう。

ご提示しました内容はベストの提案です。ぜひご採用を検討ください。

GOOD LUCK

相手に納得いただいて、信用してもらい、同意をいただくということは、大変な作業であると同時に、とてもやりがいのある作業だと言えます。
せっかくのいただいた機会を無駄にはしたくないものです。

And…Then…But…Anywayの罠におちいらないように、何度も、練習をしましょう。相手に十分に理解をいただくために、簡潔で、わかりやすく、力づよい説明をこころがけましょう。


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