論理的説明のススメ
THE REST OF THE STORY
PAUL HARVEY, RADIO COMMENTATOR
ポール ハービー、ラジオコメンテーター
70年代当時日本では810KHzのFEN(Far Eastern Network)のラジオで放送されていました。
毎朝、6:55から5分間ウイットとユーモアに富んだコメントをラジオで聞かせてくれました。
この番組の特徴は、だたひとつ、元気づけることです。
毎朝、皆が仕事前の6:55amから5分間だけ放送され、聞くと、元気がつくのです。
元気づけられて仕事にむかうのです。
私は言っていることの50%も分かったかどうかと、心もとなかったのですが、随分と元気づけられたことを思い出します。
あの声の調子を聞いているだけでも、何故か元気づけられたことを思い出します。
たとえば、こんな具合です。
誘拐犯
Harland は森の中で、待ち伏せをしていた。待ち伏せ!そう、彼は子供の誘拐を企ていたのだ。
狙っている子供を待ちながら草むらに潜んでいると、今までの人生が走馬灯のように頭を巡った。
彼の今までの人生、それは何一つ成功したことがない人生だった。
成功しない人生
5歳で父を亡くし、14歳で学校をドロップアウトしてから、農家をてつだったり、交通整理の仕事をしたり、軍隊に入ったりしたが、どれ一つ好きな仕事ではなく長続きしなかった。
サウザン鉄道会社で、蒸気機関車の Fireman の仕事にありついた。
初めてみつけた好きな仕事で、18才で結婚することができた。
そしてしばらくして妻が妊娠したと告げたその日に会社からクビを通告されたのだ。
妻は去っていった
その後、大恐慌がおそった。
保険のセールスや、タイヤの営業、フェリーボートの操船等々。
あらゆる仕事をしてみたが満足なものはひとつもなかった。
はっきり言おう、Harland は失敗者なのだ。
”Face it – Harland was a loser.”
さて、誘拐に話をもどそう、結局子供も来なかったため、誘拐も失敗してしまった。
ちなみに、誘拐しようとしていた子供は自分の子供で、逃げた妻からとりもどそうとしていたのだ。
もっとも、妻と子供はその二日後に自分のもとに戻ってきて、誘拐を企てる必要もなかったのだが。
人生の終わりで - 小切手
その後、彼は、Corbin の田舎町のレストランのコック兼皿洗いとして人生の終わりを迎えようとしていた。
人生の終盤を迎えたとき財産というべきものは何もなかった。
ただ、彼は、誘拐を企てたことを除いて、正直で誠実な人生をおくってきた。
そして、健康で、まだまだ若いし、やれるとおもっていた。
政府が彼に社会保障給付小切手、Social Security Check を送りつけてくるまでは。
彼にとって、Social Security は政府に人生の終了を通告されたように見えた。
その金額は$105だった。
たった、$105で政府は Harland に、君はもう十分に年をとった、引退をしたまえと通告してきたように感じられた。
Harland の中に今までにない、怒りの感情が燃え上がった。
”くそったれ!”
怒りに燃え上がった彼は、その年金の$105であたらしいビジネスを立ち上げることにした。
怒りに燃えたことがよかったのだ。
現在、もう既に86才だが、彼はその新しいビジネスでうまくやっている。
さて、後どうなったかはご存知のとおり
“NOW YOU KNOW THE REST OF THE STORY ”
人生の終盤を迎えようとしているときまで、誘拐の企てを含めて何一つ成功ということがなかった彼だが、このビジネスだけはうまくいっている。
彼の名前は、カーネル ハーランド デーヴィッド サンダース(Colonel Harland David Sanders)。
彼が年金の$105を元手に始めたビジネスはケンタッキーフライドチキンと言う。
さて、後どうなったかは御存知の通り。
“Now you know the rest of the story”
同じようなシリーズが YouTube にあります。
この有名な作家はだれでしょう?
▼ Paul Harvey THE REST OF THE STORY #1 – Old Time Radio Intriguing History!
Have a great day!
注:物語は”Paul Harvey’s The Rest of the Story” Bantambook by Paul Harvey Jr. から引用