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前回は、仮説検証とはどのような考え化を説明しました。

今回は、手元の情報が不十分な場合、どのようにして仮説検証するかを考えてみたいと思います。

この場合には、必要な情報を得るために、特別な調査を実施することになります。

調査にはいくつかの手法があります。

【定量調査】対象者に対するアンケートやインタビュー
【定性調査】本音や本人も意識していなかった深い認識を引き出すためのグループインタビューやデプスインタビュー
【観察調査】対象者を直接現場で観察し、事実データを集める
【覆面調査】一般客を装って、店頭での接客態度や対応を調べる

ここでは、例としてアンケート調査を考えてみましょう。

直接インタビューではコストがかかるので人数が限られてしまいますが、アンケート形式なら数百人或いは数千人規模で行うことも可能でしょう。

しかしながら、アンケートの質問は、多くは、はい、いいえのように定性的(つまり、数字ではない)なので分析するにも簡単にはできません。

こうした定性的なデータの分析には、定量化分析(数量化1類、2類、3類)という手法が使われるので、ご紹介したいと思います。

数量化1類
数量化1類と呼ばれる手法は、質的データが結果に対してどの程度の影響を与えるかを分析します。これを利用すれば、売り上げに対して、どんな曜日や天候がどれだけの影響を与えるかといったことが分析できます(IP Pro最新IT用語解説)。

数量化1類の解析例(株式会社エスミ ウェブサイトより)
駅前の新聞販売店の売上予測
A さんは、駅前の路上で通勤者相手にスポーツ新聞を販売しています。このスポーツ新聞の販売部数は、日により大きく変動があり、なかなか販売部数を予測できないのが頭痛のタネです。今までは過去の経験を元に仕入れていました。しかし、時々大きく読み誤ることがあり、これをもっと効率的にできないかと考えました。

Aさんは仕入部数を以下の状況から経験的に決めていました。
・ 土日はサラリーマンが少ないので売れない(平日は売れる)
・ 雨の日は地下道を通ってしまうので売れない(晴れの日は売れる)
・ 巨人が負けたときには売れない(勝てば売れる)
・競馬がないときには売れない(あるときは売れる)(中略)

■解析結果からわかること
右表の一番下に予測値が出力されています(予想値表は省略)。これは 4 週間分のデータを元に、算出された値です。

この結果から明日の売上部数が、約 65 部と予想されました。この数値にしたがって明日の仕入れをすることになります。

数量化2類
数量化2類は、質的データを類型化して、あるデータが与えられたときに、どのグループに属するのかを判別する手法です。例えば、ある商品の購買実績を分析した結果を基に、特定の顧客が商品を購買するか否かを予測できます(IP Pro最新IT用語解説)。

数量化2類の解析例(株式会社エスミ ウェブサイトより)
A旅館に宿泊した人を対象にアンケート調査をおこないました。
このアンケートの回答傾向から、
1. 「再び宿泊したい」と回答したお客さんは、どこが気に入ってくれたのか?
2. W さんがこの旅館に泊まったら、気に入ってくれるだろうか
を検証することにします。

■旅館の満足度アンケート
問1. 食事の量についてどのように思われましたか?
1.どちらかといえば多かった 2.どちらかといえば少なかった
問2. 大浴場の湯温ついてどのように思われましたか?
1.どちらかといえば熱った 2.どちらかといえばぬるかった
問3. 従業員の接客態度についてどのような印象をもたれましたか?
1.家族的 2.都会的
問4. この旅館に再び宿泊したいと思いますか?
1.宿泊したい 2.宿泊したいとは思わない

■検証 1: 「再び宿泊したい」と回答したお客さんは、どこが気に入ってくれたのか?
このアンケートは、このように考えられます。

問 1~3 の質問により、問 4 の「再び宿泊したい?」を判断している。

おこなったアンケートのサンプルから、「再び宿泊したい」と答えた人の回答傾向をつかむ。

「再び宿泊したい」と回答した人は、問 1~3 のどれが重要な要素であったかを調べる。

重要な要素を伸ばすようにする。

お客さんがまた宿泊してくれる。(^o^)/
という流れで考えてゆきます。(中略)

■解析結果からわかること
この表では、「問 4 再利用意向」の回答を、【旅館の満足度】アンケートの回答からモデル式を作成し、このモデル式の精度がどの程度かを実際の回答と比較した表(表は省略)です。

つまり、この解析では作成したモデル式は、実際の回答に9割の精度で当てはまるということです。

数量化3類
数量化3類は、類型化した質的データのグループごとに、その共通因子を見つけ出す手法です。例えば、ヒット商品の背景にある顧客ニーズやマーケットが何であるのかが見えてくるのです(IP Pro最新IT用語解説)。

数量化3類の解析例(株式会社エスミ ウェブサイトより)
消費者の購入傾向(価値観)をアンケートで尋ねました。

以下の内容について、あてはまるものに○をつけてください。
問 1.好きなブランドにこだわる はい いいえ
問 2.流行や周りの動きに敏感 はい いいえ
問 3.オシャレへの関心が高い はい いいえ
問 4.新しい店舗ができた時によく出かける はい いいえ
問 5.話題のモノや新製品はすぐに試す はい いいえ
問 6.なかなかモノが捨てられない はい いいえ
問 7.よく考えてからモノを買う はい いいえ
問 8.買ってから後悔することがよくある はい いいえ
問 9.いつも余計なモノを買ってしまう はい いいえ
問 10.高いモノでも良質のモノを購入する はい いいえ
問 11.買い物する時は常に予算や家計を考える はい いいえ
問 12.とにかく価格の安いモノを購入する はい いいえ
問 13.人と違ったものを持ちたい はい いいえ

■このグラフからわかること
このグラフ(省略)では、類似度の高い質問は近く、低い質問は離れて表示されます。グラフ表示することで、質問間全体の類似度傾向を簡単に見ることが出来ます。

「とにかく価格の安いものを購入する」と対峙するものとして、「好きなブランドにこだわる」「話題のものや新製品はすぐに試す」などといったことがわかります。(中略)
この手法で解析することにより、商品イメージやマーケティング戦略を立てて行く上での指標として利用も可能です。

なお、実際の分析については、多くの書物やトレーニングが提供されておりますので、ここでは手法の紹介だけにとどめたいと思います。

興味をお持ちになりましたら、是非とも勉強してみていただきたいと思います。

次回は、仮説検証を終えて、「判断をする」を取り上げたいと思います。

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