ビジネスで日々求められているのが、「判断力」です。
判断には勿論様々なものがあります。
会社を左右する「大きな」判断から日常の諸問題にいたる「小さな」判断など、私どもは日々様々な判断を求められます。
そして、世の中には「判断力」向上を謳う「教育」、「研修」や「トレーニング」がたくさんあります。
確かに、ビジネススクールに通えば、理論と共にケーススタディを通じて高度な判断力を学べるのも事実ですが、ビジネススクールに誰もが通えるわけではありません。
その為「判断力」の資質向上を謳い文句にする、一般的な「教育」、「研修」や「トレーニング」では、分析手法の説明と簡単な練習程度であり、実務と同レベルの実際の判断を身につける教育方法がないのが実情です。
また、こうした分析手法を用いて、いざ判断をしようとすると、どうしても「腑に落ちない」という現実に直面することがたびたびあります。
つまり、せっかく高度な手法を学び、その通りに分析をしたにもかかわらず、実際に適用できないのです。
今年は、この「ディベート的判断力」について連載をしながら、良い判断をするためにはどうしたらよいか、何故「腑に落ちない」のか、どうしたら「腑に落ちる」判断ができるようになるか、などについて議論を重ねていきたいと考えております。
始めに、「判断力」の定義を確認し、何故判断が難しいのか考えてみたいと思います。
なお、議論の始めに定義を確認するということは、ディベートの第一歩であることは、もう皆様も理解されているかと思います。
はんだん-りょく 【判断力】
正当な判断を下しうる能力。知性・感情・意志などが具体的な状況に正しく対応する力。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
この定義にある、「正当」で「正しい」判断をすることは大変難しいことは、誰しも肌身に感じていることに違いありません。
「正当な判断」とか「正しく対応する力」といわれると、実は本当に正しかったかどうかは中長期的に結果を見ないと分からない場合が少なくありません。
すると、「現在」において「正当」で「正しい」判断をすることは、将来を予測して「判断」することに他なりません。
つまり、「判断」が難しいということを言い換えれば、「将来を予測する」ことが難しいために、「現在」において「正しい」判断をすることが難しくなるわけです。
もし自分の「判断力」、つまり「未来を予測する能力」に完璧に自信があるのなら、直ぐに全財産を賭けて株や為替などの取引をすることをお勧めします。
未来を予測できるなら、直ぐに大金持ちになるに違いありません。
しかしながら、多くの方は未来を予測する能力は完璧ではありません。
そうした人にとっては、より良い判断をする力を身につけることが肝要となります。
今回は、「判断力」について、概要を考察しました。
次回は「状況分析:概要を調査する」を取り上げたいと思います。
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