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皆様は、従業員満足度(ES)が高いとどのくらい会社の業績が上がるか、考えたことがあるでしょうか?

働き方改革を推進している企業は2017年には73%と急増しているが、従業員の満足が得られている企業は28%にとどまっているのが実態です(働き方改革の実態調査2017~デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)。

長時間労働是正を目指しても、従業員満足度が低ければ、かえってやる気が無くなり離職率が高く生産性が低下する結果となることは明白です。

今回紹介するのは、90%が赤字経営と言われるタクシー業界において、一人当たりの売り上げは他社の2.5倍で顧客から感謝状が絶えないという奇跡とも言うべき長野市の中央タクシーを取り上げたい。

中央タクシーは、車両数120台あまりだが、約13億5,000万円と県内ナンバー1の売上実績を誇る(2016年度)。タクシー1台あたりの売上でみると、地元の相場は月に40万円に達しないが、中央タクシーは100万円と他社の約2.5倍だ。地方で経営するタクシー会社の9割が赤字、離職率20~30%といわれるタクシー業界で圧倒的な高収益と離職率1.5%を実現しているのだ(プレジデントオンライン2018.3.12 社員がほぼ辞めない”奇跡”のタクシー会社)。

その秘訣は、「お客様が先、利益が後」という理念の徹底にある。

お客様が先、利益が後。理念経営を行い90%が赤字と言われる業界で業績好調のタクシー会社 
出典 船井総研 
タクシー業界は、現状は90%の会社が赤字とも言われるほど厳しい状況である。そんな中、顧客満足を追求し、地域で圧倒的な支持をうける業績好調のタクシー会社が存在する。

リピーターが多く、流しや駅などでの客待ちよりも電話による配車依頼が8割を占める。特にお年寄りや、障碍者などの弱者からの支持率は非常に高いという。

そんな同社の理念の一つが「お客様が先、利益が後」。(中略)
この理念の浸透が、常に顧客のことを考えるドライバーを育て、感動のエピソードを生む。

同社の最も有名なエピソードは長野オリンピックの時、競合他社は、ほぼすべてのタクシーを報道関係者などからの借り上げ要請を受け入れるなか、1社だけすべての借り上げ要請を断ったことである。

それは、病院の行き返りなど普段生活の足として使ってくれるお客様が使えなくなり困るからという理由だった。しかもこのことを従業員であるタクシードライバーから提案されたというのだ。

タクシードライバーはもともと歩合の割合が高く、借り上げに応じれば収入増が見込める。事実、同業他社はオリンピック期間に通常の3倍近い業績をあげている。その収入をあきらめてでも普段のお客様のために尽くす、これが同社の選択だった。結果、オリンピック期間中にタクシーが借り上げられてしまったため、乗れなくなった他社の上得意客を獲得し、オリッンピック後に業績を大きく伸ばすことになる。

では、中央タクシーは普段どのような感動を呼ぶサービスをおこなっているのでしょうか?

出典 ハート出版社長の絵日記 2012年02月14日
感動的な会社のエピソードを紹介していただいた。書ききれない。その中から一つ。長野県に中央タクシーという会社がある。赤字知らずの会社の本社は長野駅から30分、こんなところにと思うような人里離れた所にある。

会社にはいると、壁中に紙がペタペタと貼ってある。タクシー利用者からの感謝の手紙である。そのなかに「残り少ないいのちに 幸せをくれて ありがとう」というのがあった。社長はこの手紙を誰が書いたかぴんときて菓子折をもって届けた。

おばあさんは言った。「本当のことを言っただけ。あなたの会社のタクシーを町中で見掛けるとホッとしてきもちがいいんですよ」よと。このタクシー会社からうけた親切で大ファンになったようだ。

ある日、タクシーの運転手が病院にいきたいというおばあさんを迎えに行くと、おばあさんは電動の車いすで待っていた。そのままでは乗れない、運転手は、いやな顔一つせず当然のようにドライバー本で車いすを解体、バックにのせ、おばあさんは抱えて坐席に座らせた。

病院につくと玄関で、また車いすを組み立ておばあさんを座らせ、何事もなかったように後押しして看護婦さんにバトンタッチ。この一部始終をみていたお客さんたちから、その後このタクシー会社に、感謝の電話が鳴りやまなかったそうだ。(注:いただいた料金は車を走らせた10分間のみだったそうです)

感動を呼ぶエピソードをもうひとつ。

奇跡を起こす すごい組織100  顧客志向を貫く
驚きが感動を呼ぶ 一期一会
出典 日経ビジネス2012年10月22日号
 「どうしよう。財布を落としたみたい」。中央タクシーの運転手が、地元の幼稚園から病院へ女性客を送り届けた時だった。女性は自分が財布を持っていないことに気づき、おずおずと運転手に伝えてきた。この時の運転手の対応は、見習うべき「伝説」の1つとして従業員の間で語り継がれている。

 まず、車内のどこにも財布がないことを確認した後、女性に「お代はいつでも結構です」と伝えた。そしてとりあえず病院で用事を済ませるよう促し、自身はその間に幼稚園に引き返す。幸いにも幼稚園の入り口と乗車場所の間に財布を見つけ、運転手は病院まで届ける。そして運賃は、女性が乗車した幼稚園から病院までしか受け取らなかった。

運転手さんはみなどのようにしたらお客様に喜んでもらえるのか努力しているのがわかるエピソードも紹介します。

会社訪問 中央タクシーさん
出典 長野県白馬の八方尾根スキー場ホテル五龍館社長 中村ゆかり
運転手さんは  おばあちゃんの気持ちになって 杖を持ってカツラをかぶって おばあちゃん役と 運転手役となって ロールプレーングをするのだそうです。

どうしたら 快適で 楽しい旅になるか
運転手さん みんなで 現場で考えるのだそうです。
(中略)
クリスマスの時には 顧客の方のご自宅まで伺って サンタ一行に扮した運転手さんたちがおばあちゃんを囲んで フルートやギターで生演奏 手作りケーキをプレゼントに お宅まで行かれるのだそうです。

このようなエピソードを知ると、どのようにしたらこうした社風を作り上げることができたのか、知りたくなりますね。

15年間、毎日のようにお客様重視の視点や行動を徹底して伝え続けることと話すのが、中央タクシー宇都宮会長です。

お客様が先、利益が後。理念経営を行い90%が赤字と言われる業界で業績好調のタクシー会社 
出典 船井総研
この顧客満足を重視する従業員は、宇都宮会長が朝礼や会議などの場で、毎日のようにお客様重視の視点や、行動を徹底して伝え続けることで育てられた。当初は賛同してくれる従業員がいなくても毎日のように伝えた。
(中略)
同社、宇都宮会長は理念経営の成功ポイントについて「理念経営を実践コツは貫き通す忍耐、根気が必要です。弊社も15年間、毎日のように言い続けることで、ようやく浸透させることができてきました。」 と話す。理念型経営はまさに1日にして成らずといったところか。

元ザ・リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんは、中央タクシーにはザ・リッツ・カールトンと同じ考え方があるというのです。

出典 愛知県知多郡東浦町長 神谷あきひこウェブサイト2014/04/09
大府市役所で開催された人とホスピタリティ研究所長、元ザ・リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんの講演を聴きました。(中略)
▲長野市に中央タクシーという会社がある。社長の宇都宮さんはMKタクシーで学んだが、それ以上のことを中央タクシーで実践している。中央タクシーも「お客様の人生を守る」ことを仕事と考えている。究極そこへ行くんだと思う。
リッツ・カールトンも「お客様の生命と財産を守ること」を基本的な心得としている。
(中略)
中央タクシーの朝礼は業務連絡ではない。みんなが参加して、アイディアを出す。考える社員になるための朝礼だ。このやり方はリッツ・カールトンの朝礼「ラインナップ」と全く同じ考え方の上に立っている。

さて、中央タクシーでは、社風を変えるため、経営理念を15年間言い続ける一方で、悪い習慣に染まっていない未経験者をあえて採用することもしました。

それは、新人がはりきってサービスしようとしても、1年後にはすっかり先輩のやり方に毒されてどんどん、良くない腐った社風になってしまうのを断ち切るためで、良い社風が出来上がるまでには20年、25年とかかると中央タクシー宇都宮会長はいいます。

良い社員を集めたいなら、社風を良くしなさい 中央タクシー会長 宇都宮恒久氏に聞く
出典 日経ビジネス 2015年1月29日(木)
タクシー業界は一匹オオカミの集まりで人間関係が希薄とされ、「自分の売り上げさえよければ周りは関係ない」となりがちでした。私はそれを変えようと思いました。

 まず「あいさつ運動」と「ありがとう運動」に取り組みました。当たり前のことですが、会社で仲間と会ったら「おはようございます」「おやすみなさい」と言おう、小さなことでも仲間に「ありがとうございます」と伝えようと呼びかけました。こういう日常的な習慣から人間関係が良好になっていくと考えたからです。
(中略)
当初、なかなか理念を理解しなかった乗務員は、どのように変わっていったのでしょうか。

宇都宮:しつこく言い続けるうち、しぶしぶでも挨拶や自己紹介をしてお客様に褒められると、それが喜びとなり、徐々に自発的に良いサービスを心掛けるようになります。顧客が1番の教育者です。

 2番目の教育者は先輩社員。実は創業3年目から採用方法を変えました。それまで即戦力欲しさで経験者を優遇していたのですが、タクシー業界に長くいる人ほど、悪い習慣に染まってしまっていると感じ、思い切って未経験者に絞りました。

 コップの中の濁った水を透明にするために、未経験者という真水を投入したのです。一気に30~40人採用できるわけではないから、スポイトで水を一滴一滴垂らすようなもの。最初のうちは一緒に濁ってしまうこともありましたが、あきらめずに一滴一滴垂らし続けました。こうして水が透明になり、良い社風が出来上がるまでには20年、25年とかかっています。

 人間関係が出来上がり、社風が良くなると、現場で必要な指示命令は減ります。私の目の届かないところでも、物事が正確に動くようになりました。先輩たちの仕事ぶりを見聞きして、新人も緊張感を持って真摯に仕事に取り組むという好循環が生まれたのです。

今回は、中央タクシーを取り上げました。

従業員が会社や仕事に満足し誇りを持つことが、どれほどの奇跡を生み出すのか理解していただければ、幸いです。

働き方改革の事例をもっと見るには次のリンクから。

働き方改革を進めるには人財への投資が必須です。企業研修は次のリンクから。

さて、経営においては、「従業員満足度」と「顧客満足度」の両方を重視するのが重要(今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業「平成27年度」)です。

・経営方針として「顧客満足度」を重視している企業は多いが、「従業員満足度」を上
位に挙げる企業は必ずしも多くない
・だが、調査結果は、業績や生産性の向上、人事目標の達成度合いに対して、どちら
かだけでなく、両方を追求することの効果が高いことを示している

従業員満足度向上には、仕事自体と評価において、適職感、自分力発揮、達成感、能力向上、評価と処遇が重要です(みずほ情報総研レポート「従業員満足度調査の活用」(2014年12月)。

このうち、従業員の能力向上は企業が働き方改革で盲点となっているのです。

本当の従業員の満足度向上には、従業員の能力開発を手助けして、より高度なスキルを身につけることで、高い目標を達成し、企業から評価と処遇を得られるというプラスのサイクルを実施することが必要なのです。

さらに、人材に投資をすることで企業の売り上げは増加するのです。

厚生労働省による平成17年度「能力開発基本調査」によると、過去数年の間に人材育成費を増やした企業のうち、売上高が増加している企業の割合は51.2%と半数以上を占めている一方、人材育成費を減らした場合、売上高が増加している企業の割合は24.1%にと留まっていることから、人財投資をすることは企業業績を向上させることがわかります。

では、従業員の能力向上にためにどのような企業教育をすべきでしょうか?

私が提案をしたいのが、ディベート研修です。

ディベートを学ぶことで、働き方改革を実現するために不可欠な6つの基本能力を獲得することができます。

1.論理的思考力

ディベートの基本は、「ロジック3点セット」。
全ての主張は、証拠と理由に基づかねば説得力を持ちえないという原則です。
「ロジック3点セット」がディベートの基礎であり、これをマスターすることで、あなたの議論はグローバルに通用するものとなります。

2.分析力

全ての議論を「ロジック3点セット」に照らし合わせて分析することで、その議論の強みと弱みをあぶりだすことができます。
また、「立論構成の最適化」の考え方に照らし合わせて議論構成をチェックすることで、その議論を的確に改善・強化できます。

3.洞察力

相手のロジックを推察する洞察力が身につくことで、相手のロジックを乗り越え、さらに高みのある議論に発展させることができます。

4.質問力

質問によりロジックを掘り下げ、議論をさらに深堀する技術。これをマスターすることで、実務現場で議論を推進し、より深みのある解決策を発見することができます。

5.問題解決力

ディベートの最終目的は問題解決。問題解決策をソリューションプランとして企画・立案できる能力を獲得できます。
原因分析に基づく解決策の提案で重要なコンセプトが「立案構成の最適化」。
これを学ぶことで、相手のニーズに合わせて、最も効果的なプランを提案できるスキルが身につきます。

6.コミュニケーション能力

ディベートでは実際に試合、あるいはプレゼンテーション、質疑応答といった演習を通じて総合的なコミュニケーション能力をブラッシュアップできます。思いがけない反論や、時間のプレッシャーの中で、いかに効果的に議論を進めてゆくべきかについて、身を以て学ぶことができます。

さて、働き方改革は、日本の産業を強くして競争力を取り戻すための絶好のチャンスです。そのための課題は、従業員一人一人が時間当たり労働生産性を向上させること、そして収益性の高いビジネスを開拓することです。本当の働き方改革実現の為には、社員が従来の慣習にとらわれず、効率的により良い成果を出せるようなスキル研修を積極的に実施すべきです。

詳細は次のリンクを御覧ください。

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