マスメディアで報道されている日が無いほど注目が集まっているのが、働き方改革です。

業務改革や会議の効率化など取り組む企業は多いのですが、人が行っていたPC作業をロボットで自動化するという大胆な施策を進めている企業を今回は紹介したいと思います。

今までは、ロボットといえば、自動車産業などで導入されていた溶接や重量物を持ちあげたりする作業用ロボットでしたが、これからのロボットは目に見えないロボットで、従来の作業ロボットが苦手としていたPC作業を自動化するものです。

しかも、その導入によるコスト削減効果は、驚くほどなのです。

そのインパクトの大きさがマスコミを驚かせたのが、3大メガバンクのリストラ計画です。

「姿なきロボット」がメガバンク行員数万人の仕事を奪う
出典 週刊ダイヤモンド2017.11.10
銀行業界に「大リストラ時代」が再び訪れる――。この1~2週間、メディアの報道の中でそうした見出しが何度も踊った。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友FG、みずほFGの3メガバンクグループは今後、大規模な店舗の統廃合や人員・業務のスリム化に取り組み、コスト構造改革に本腰を入れる。その結果、三菱UFJFGで9500人、三井住友FGで4000人、みずほFGで1万9000人、3社合計で3万2500人もの人員を浮かせる算段だ。
(中略)
 そして、その浮かせた人員が今までやっていた仕事を代わりにこなすのは、ロボットだ。しかし、私たちがイメージしがちな人型ロボットでも、工場で溶接や組み立てなどを行う産業用ロボットでもない。RPA(Robotic Process Automation)と呼ばれる、ホワイトカラー職の業務をソフトウェア内で自動処理する「姿なきロボット」なのだ。

ここでいうRPA(Robotic Process Automation)とは何でしょうか。

出典 RPA Technologies
「RPA」とは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表す言葉です。「デジタルレイバー(Digital Labor)」や「仮想知的労働者」とも言い換えられ、人間の知能をコンピューター上で再現しようとするAIや、AIが反復によって学ぶ「機械学習」といった技術を用いて、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務の代行を担います。
人間が行う業務の処理手順を操作画面上から登録しておくだけで、ソフトウェアはおろか、ブラウザやクラウドなどさまざまなアプリケーションを横断して処理します。
(中略)
RPAは、人間の知能をコンピューター上で再現しようとするAIや、AIが反復によって学ぶ「機械学習」といった技術を用いたロボット(ソフトウェア)で、人間が行う業務の処理手順をPCのウェブブラウザのような操作画面上から登録しておくだけで、ソフトウェアはおろか、ブラウザやクラウドなどさまざまなアプリケーションを横断して動かすことができるのです。

このRPAロボットは、金融業界だけでなく、一般の企業のPC提携作業も自動化してしまうのです。

例えば、ソフトバンクではRPAロボット導入で月間9000時間分もの業務効率化を実現したというのです。

「姿なきロボット」がメガバンク行員数万人の仕事を奪う
出典 週刊ダイヤモンド2017.11.10
ソフトバンクの今井康之副社長によると、ソフトバンクは社内でRPAを導入したところ業務効率が格段にアップしたため、社外にも展開したいと考え、RPA事業を立ち上げたという。
 ソフトバンクは、RPA導入に必要な開発者を社内で152人育成し、26部門で導入。月間9000時間分もの業務効率化を実現したという。

もはや、働き方改革は、業務改革や会議を減らそうなどというレベルではなく、事務職の人が行っているPC作業をRPAロボットに置き換えて人が不要になってしまう日も遠くないのかもしれません。

さて、3メガバンクが将来抱えている問題は、実はもっと深刻なのです。

実は、銀行業務がなくなってしまう可能性もあるというのです。

「銀行が消える日」がやってくる ついに大手銀行が大規模リストラへ
出典 日経ビジネス 2017年11月17日
問題は、銀行の経営がさらに深刻なことだ。人工知能(AI)やフィンテックと呼ばれる金融技術の進化によって、銀行業務そのものが「消える」可能性が出てきているのだ。特に資金決済など、伝統的に銀行が担ってきた業務が急速に新しい仕組みに置き換わりつつある。店舗でのATMを使った振り込みがパソコンなどを使った振り込みに変わるだけなら、銀行の役割は変わらない。ところが、今進んでいることは、銀行を介さずに携帯電話端末の間だけで決済ができてしまう新しい仕組みの進展だ。国境を越えても関係がないため、高い手数料を取ってきた銀行の外国為替業務なども減っていく。

働き方改革の事例をもっと見るには次のリンクから。

働き方改革を進めるには人財への投資が必須です。企業研修は次のリンクから。

さて、遠くない将来、銀行に限らずどの企業もRPAロボットに仕事が置き換わっていくことでしょう。

そうした時代がもうそこに訪れようとしている今、私は、この働き方改革では、従業員の能力開発を進めて、ロボットに置き換えられる単純作業から、高度な仕事に代わっていくべきと考えております。

当然ながら、企業は、持続的な成長と中長期的に企業価値を向上させる必要があります。

そして、どの企業にとっても、人財は企業の成長や企業価値向上の要となるものです。

究極的なことをいえば、社員が自ら効率的に働いてより良い成果を継続して出していけば、自ずと企業の成長や企業価値向上が達成できることになります。

IT機器や製造設備は、投資をした瞬間から価値が下がってきます。それは、摩耗したり故障が多くなったり、或いは進歩したIT機器や製造設備が次々と創り出されて来るからです。

一方、人財は投資をすればするほど、価値が上がっていくのです。

これが、同じ投資でも人財への投資が機器や設備の投資と異なる点です。

さて、私は、本当の働き方改革実現の為には、社員が従来の慣習にとらわれず、効率的により良い成果を出せるようなスキル研修を積極的に実施すべきと考えております。

厚生労働省による平成17年度「能力開発基本調査」によると、過去数年の間に人材育成費を増やした企業のうち、売上高が増加している企業の割合は51.2%と半数以上を占めている一方、人材育成費を減らした場合、売上高が増加している企業の割合は24.1%にと留まっていることから、人財投資をすることは企業業績を向上させることがわかります。

では、どのような企業教育をすべきでしょうか?

私が提案をしたいのが、ディベート研修です。

ディベートを学ぶことで、働き方改革を実現するために不可欠な6つの基本能力を獲得することができます。

1.論理的思考力

ディベートの基本は、「ロジック3点セット」。
全ての主張は、証拠と理由に基づかねば説得力を持ちえないという原則です。
「ロジック3点セット」がディベートの基礎であり、これをマスターすることで、あなたの議論はグローバルに通用するものとなります。

2.分析力

全ての議論を「ロジック3点セット」に照らし合わせて分析することで、その議論の強みと弱みをあぶりだすことができます。
また、「立論構成の最適化」の考え方に照らし合わせて議論構成をチェックすることで、その議論を的確に改善・強化できます。

3.洞察力

相手のロジックを推察する洞察力が身につくことで、相手のロジックを乗り越え、さらに高みのある議論に発展させることができます。

4.質問力

質問によりロジックを掘り下げ、議論をさらに深堀する技術。これをマスターすることで、実務現場で議論を推進し、より深みのある解決策を発見することができます。

5.問題解決力

ディベートの最終目的は問題解決。問題解決策をソリューションプランとして企画・立案できる能力を獲得できます。
原因分析に基づく解決策の提案で重要なコンセプトが「立案構成の最適化」。
これを学ぶことで、相手のニーズに合わせて、最も効果的なプランを提案できるスキルが身につきます。

6.コミュニケーション能力

ディベートでは実際に試合、あるいはプレゼンテーション、質疑応答といった演習を通じて総合的なコミュニケーション能力をブラッシュアップできます。思いがけない反論や、時間のプレッシャーの中で、いかに効果的に議論を進めてゆくべきかについて、身を以て学ぶことができます。

さて、働き方改革は、日本の産業を強くして競争力を取り戻すための絶好のチャンスです。そのための課題は、従業員一人一人が時間当たり労働生産性を向上させること、そして収益性の高いビジネスを開拓することです。本当の働き方改革実現の為には、社員が従来の慣習にとらわれず、効率的により良い成果を出せるようなスキル研修を積極的に実施すべきです。

詳細は次のリンクを御覧ください。