過去2回に渡り、英語でビジネスができるようになる勉強法を取り上げました。

ここで、要点を振り返ってみましょう。

まず理解してほしいのは、英語の文法がよくわかっている、或いは発音がネイティブに近いとかは、英語をする上では大して重要ではないことです。

ビジネスで重要なのでは、ビジネスをするための知識と対話なのです。

ビジネスをするための知識を身につけるには、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」に変わる必要があります。

マーケティングの専門書を勉強すれば、どのように製品やサービスを売るかというマーケティングの専門知識だけでなく、ビジネスの全体像が学べます、例えば、戦略、財務、会計、組織論などは、マーケティングに欠かせない要素なのです。

こうした知識を英語で身につければ、ほぼビジネスで必要な英語知識は十分といえるでしょう。

次には、英語での「対話」を身につける必要があります。

これを、別な言葉でいると、ロジックを身につけるということです。

ロジックとは平たく言えば論理或いは論理的思考のことですが、様々な解釈がありますので、今回は私が考える論理的思考についてお話ししたいと思います。

欧米人と会話すると、よく「Why?」と聞かれることと思います。何故なら彼らの思考の仕方として、何かを主張するには理由や事実の裏付けが必要なのです。

この「Why?」に答える練習を身につけるのにとても有効なのがディベートです。

ここに日本人の心理的問題があるのです。
日本人は「ここは触れてはいけないな」と相手をおもんばかることが文化的に大切とされているので、「Why?」を避ける習慣で育っております。

そのため、欧米人に「Why?」と聞かれると、しどろもどろになってしまうのです。
逆な言い方をすると、英語でビジネスがうまくできないのは、日本人は心理的・文化的に「Why?」に答える練習を積んでいないから、うまく答えられないのです。

つまり、英語がうまい下手ではなく、何をどう答えたらよいのか訓練されていないから、欧米人と対話ができないのです。

ここで大変興味深いことが理解できます。
日本人でも、母国語である日本語で論理的思考を身につければ何をどう答えたらよいかがわかるようになるので、英語で対話ができるようになるということです。

以上、簡単に説明しましたが、ビジネスをするための知識と対話を身につけるには、長期にわたる忍耐力と集中力が必要となります。

残念ながら、今直ぐに業務で英語でビジネスをしなければならないという緊急のニーズを満たすことができません。

そこで、提案するのが弊社開発の「ハイブリッド・ディベート研修」です。

ロジックを身につけるのに最適なのが、ディベート研修です。

ディベート研修では、ある課題に対して問題の定義とその解決策を提案し(賛成側)、それに対してQ&Aをして、その問題点を指摘し(反対側)、どちらがより説得力があったかを判断するという研修です。

ハイブリッド・ディベート研修は、通常2日間で行われます。

研修では、あるケースについて大量の資料を準備します。それも同じ資料を日本語と英語で準備しているのです。

初日はすべて日本語で研修を実施します。

チームに分かれ、ある提案を実施することに対して、資料を読み込み、賛成と反対の両方のロジックを作り上げることです。

日本語で行うことで、英語力に関係なく、参加者はロジックに集中できるのが大きなメリットになります。

賛成と反対の両方のロジックを作るということは、以前に説明した「ひとりディベート」を実施するということです。

参加者は、ロジックを組み立てた後、賛成側と反対側との2チームで、試合(課題に対して問題の定義とその解決策を提案し、それに対してQ&Aをして、その問題点を指摘する)を行います。

このプロセスを通じて、チームワークが体得できるだけでなく、個人としてもプレゼンテーション、傾聴力、質問力などが体得できるのです。

翌日に、同じ内容を英語で実施するのです。

体験していただければわかっていただけるのですが、日本語でロジックができていると、英語に直すのは、結構容易いのです。

英語で、日本語と同じ試合(課題に対して問題の定義とその解決策を提案し、それに対してQ&Aをして、その問題点を指摘する)をするということは、英語でのビジネスの疑似体験をしていることとなります。

即ち、たった2日間でいつの間にか、英語でビジネスを疑似体験してしまう訳です。

このスピードが「ハイブリッド・ディベート研修」のもうひとつの特徴です。

日本語でロジックをしっかり組めば、直ぐに英語でビジネスができるようになるのです。

私どもの提供するハイブリッド・ディベート研修が、従来の英会話研修とどう違っているか、が理解されるかと思います。

詳しくは、次のリンクからご覧いただければ幸いです。