近年益々ビジネス英語の必要性が高まっております。
背景には、日本国内市場が縮小していくことがあり、先取りする形で今から海外進出を加速する企業が増えているのです。
また、市場のグローバル化が進み、欧米の製品・技術・サービスがそのまま日本市場に入ってくる傾向が強まっていることもあります。
海外進出に必要なのが、ビジネスを英語でできる人材です。
過去、多くの企業では英語ができる人を多く採用したこともあるのですが、そうした人材はビジネスができず頓挫してしまい、現在は社内人材に英語教育をする方向に戻ってきております。
そこで問題なのが、その英語の企業教育です。最も多いのが、英会話学校と提携することです。
ここに、都市伝説ならぬ英語伝説があります。
A. TOEICスコアが高得点なら英語でビジネスができる
B. 発音は英米ネイティブを真似るべき
C. 英会話学校に通えばビジネス英語ができるようになる
まず、問題なのが、TOIECスコアが高得点でも英語でビジネスができない人が大変多いことです。
その理由は、TOIECスコアを伸ばす講座を受講してみればすぐわかることです。
TOIECスコアを上げるには、大学受験勉強でやったように、出そうな問題の対策をするのです。即ち、解答のテクニックを覚えるのです。
ところが、実際のビジネスでは、穴埋めも無ければ4択から回答を一つ選ぶことはありませんし、写真を見ながら発言を想像することも無ければ、もし聞き取れなければ再度聞くこともできるのです。
したがって、TOIECスコアがどれほど高くてもビジネスにはほとんど関係がないことがわかるかと思います。
次に、英語の発問の問題です。
日本人には「発音は英米ネイティブを真似るべき」と信じて疑わない人が多いです。
でも難しいですよね。単語だけでもなかなかうまく発音できない上、会話全体をそのように発音するのは困難です。
では、実際に英語でビジネスをする場合、どんな英語に遭遇するのでしょうか?
東南アジアであれば、中国語訛りの英語がとても多いです。これは、過去中国の華僑がビジネスを支配していたこともありますし、現地に溶け込んだ中国系の人口が多いこともあります。中国系の英語は、中国語訛りがとても強く大変聞きづらいです。
IT系であればインド人と仕事をすることも多いかと思います。インド人の英語はスピードが速く、これまた何を言っているのか聞き取るには慣れが必要となります。
先進国であるヨーロッパ諸国では、国によって事情が異なります。
英語がとても聞き取りやすいのが、スウェーデンや北欧の人たち、ドイツ人も大変聞きやすいです。
ところが、イタリア人の英語は結構イタリア語訛りが強い人が多く理解が難しい人も多いです。
難解なのがフランス人です。フランス語には「h」の発音がないので、全くわからない単語を連発する場合も多いですし、「r」はフランス語独特の発音そのままでびっくりしてしまいます。
即ち、どこの国の人も皆「お国訛り」英語を話しているのに、日本人だけが「英米ネイティブの発音を真似る」必要など何処にもないのです。
最後に、英会話学校の件です。
恐らく多くの読者の皆様が経験したことがあるように、英会話学校にいくら通ってもなかなかビジネスで英語ができるようにはなりません。
その理由は、英会話学校では欧米講師の「きれいな英語発音」の練習に多くの時間をかける上、シチュエーション毎「パターン練習」をするからです。
先ほど説明したように、欧米講師の「きれいな英語発音」練習に時間を費やしても、まねできないのが実情ですし、実際のビジネスではどうでもよいことなのです。
一方、英会話学校が教えるシチュエーション毎「パターン練習」は、相手と会って初めの30秒程度で終わってしまうのです。ビジネスで必要な、交渉やQ&Aで本質を聞き出す力などは、到底身につかないのです。
では、どのようにしたら、ビジネスが英語でできる実力を身につけることができるのでしょうか?
今後、このテーマで連載をしていきたいと思います。
以上、今回は都市伝説ならぬ英語伝説について検証してみました。
英語でビジネスができるようになる「ハイブリッド・ディベート研修」
今直ぐに、英語でビジネスをしなければならないという緊急のニーズを満たすために、提案するのが弊社開発の「ハイブリッド・ディベート研修」です。
英語でビジネスができるようになるためには、英語の文法がよくわかっている、或いは発音がネイティブに近いとかは、英語をする上では大して重要ではありません。
英語でビジネスをするための知識と対話を身につけることが必要なのです。
ビジネスをするための知識を身につけるには、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」に変わる必要があります。
次には、英語での「対話」を身につける必要があります。即ち、ロジックを身につけるということです。ロジックとは平たく言えば論理或いは論理的思考のことです。
欧米人と会話すると、よく「Why?」と聞かれることと思います。何故なら彼らの思考の仕方として、何かを主張するには理由や事実の裏付けが必要なのです。
ここに日本人の心理的問題があるのです。
日本人は「ここは触れてはいけないな」と相手をおもんばかることが文化的に大切とされているので、「Why?」を避ける習慣で育っております。
つまり、英語がうまい下手ではなく、何をどう答えたらよいのか訓練されていないから、欧米人と対話ができないのです。
さて、知識とロジックを同時に身につけるのに最適なのが、ハイブリッド・ディベート研修なのです。
研修では、あるケースについて大量の資料を準備します。それも同じ資料を日本語と英語で準備しているのです。
初日はすべて日本語で研修を実施します。
チームに分かれ、ある提案を実施することに対して、資料を読み込み、賛成と反対の両方のロジックを作り上げることです。
日本語で行うことで、英語力に関係なく、参加者はロジックに集中できるのが大きなメリットになります。
参加者は、ロジックを組み立てた後、賛成側と反対側との2チームで、試合(課題に対して問題の定義とその解決策を提案し、それに対してQ&Aをして、その問題点を指摘する)を行います。
このプロセスを通じて、チームワークが体得できるだけでなく、個人としてもプレゼンテーション、傾聴力、質問力などが体得できるのです。
翌日に、同じ内容を英語で実施するのです。
体験していただければわかっていただけるのですが、日本語でロジックができていると、英語に直すのは、たやすいのです。
即ち、たった2日間でいつの間にか、英語でビジネスを疑似体験してしまう訳です。
このスピードが「ハイブリッド・ディベート研修」のもうひとつの特徴です。
詳しくは、次のリンクからご覧下さい。