最近、グローバル化進展の影響で、仕事で突然に英語を使わなければならない状況に陥ることがあるかと思います。

その場合、努力するにしても2,3か月では英語がうまくなるにも限度があるため、良い方法がないのかと困ることでしょう。

あるいは、英語を勉強していて、挨拶や日常会話はできるようになったが、実際の仕事になると、今まで学校や英語スクールで勉強した英語では、とても太刀打ちができないという悩みを抱えている方もいることと思います。

そうした方々に、私の知見を共有したく思います。

正直な話、一般的に言って日本人の英語は余り通じないことが多いのです。

このように説明をすると、「それは当然じゃないか、日本人は英語が下手なんだから。日本語の主語・述語の順序は英語と全く違うし、発音も違うものが多い。しょうがないよ」と思うかもしれません。

確かに、日本語を母国度とする日本人は、英語と共通点の多いヨーロッパの言語や、語順が同じである中国語を母国語とする人たちに対して、大きなハンディーを持っていることは事実です。

一方、発音については、皆様が気にするほど、日本語発音の英語が酷いという訳ではありません。
世の中の英語を話す人は、インド人しかり、中国人しかり、そのほか諸々の異なった母国語なまりの英語で、立派に仕事をしている人は大勢いるのです。

でも、日本人の英語は余り通じないのは、実は英語力の問題ではないケースが多々あると思います。

実は、英語が通じる、通じないの分かれ道は、話す内容が論理的であるかどうかに依るところが多いのです。

論理的とここでいう意味は、主張が整然と順序だっていて、夫々の主張がエビデンスで裏打ちされているということです。

これは、発言内容が次のような構成になっているということです。

私は貴社の意見に反対である。
その理由は3つある。
1番目の理由は……(エビデンス)
2番目の理由は……(エビデンス)
3番目の理由は……(エビデンス)
以上の理由により、私は貴社の意見に反対である。

こうした構成になっていると、英語が上手い下手、発音が良い悪いはあるにしても、欧米人は理解してくれるのです。

日本人は、日本語構成自体が曖昧さが多いということに加えて、自分の意見をはっきり伝える文化ではないことが弊害になっているのです。

即ち、母国語である日本語でさえも、こうした論理的な発言ができないのに、ましてや英語で論理的な発言ができるはずが有りません。

私は、日本での英語教育の間違いはここにあると思うのです。

一般の人は、日本の学校で英語を中高で6年間は勉強するのですが、英語で会話すらできません。

英語は言葉ではありますが、同時に文化でもあるのです。

英語の文化は論理的に話すという文化なので、その論理的という部分を取り除いて、言葉の発音や文法、英文和訳や和文英訳ばかりを教えても、通じる英語にはならないわけです。

逆に言えば、こうした論理的な構成が日本語で出来る人は、英語自体が下手であろうと、また究極的な話をすれば、通訳を使っても、とても上手く欧米人と議論ができるのです。

この論理性を身に付ける近道が、ディベートを学ぶことなのです。

しかも、ディベートを日本語で学んでも、論理性は身につくのです。

こうした観点から、日本語でディベートを経験することは、通じる英語を身につける近道とさえ言えるのです。

英語を仕事で現在使っている人も、これから英語を学んでグローバルに活躍したいと考えている人も、英語の文法や発音ばかりに気を取られずに、ディベートを通じて、英語圏の文化である論理性も併せて勉強されることをお勧めします。

また、突然に、英語もできないのに、外国の会社と交渉する立場になってしまった場合、英語自体の勉強より、ディベートを学んで論理性を磨くほうが、交渉の成功への早道かもしれません。

ご参考にしていただければ、幸いです。

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